ヴェルサイユ宮殿 1
-大理石の中庭と王の寝室- |
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ヴェルサイユ宮殿は、午前中でもアッという間に観光客でいっぱいになってしまうので、個人で行くなら朝イチで踏み込むのがベストだと思います。
早朝なら電車も空いています。
セーヌ川を眺めながらパリ郊外の風景を抜けてヴェルサイユへ! |
見学は自由に見てまわるコースと、専属のガイドが付いてまわるコースがあります。
一番オーソドックスなコースというのは、だいたいほかのコースと一緒に見ることができるか、専属ガイドの終わりに宮殿内で解散となり自由に見ることができます。
時間が合えばぜひ、専属ガイド付きのコースでまわってみるとよいと思います。
このときは、王や王妃の居室郡とその周辺、また王太子、王太子妃の私室を見学しました。
当時のルートなので、現在はコースに変更があるかもしれません。
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コースとは別ですが、この大理石の中庭からはヴェルサイユ宮殿の中心である王の寝室の窓が真ん中に見えます。
そのバルコニーから1789年10月5日に、マリー・アントワネットが中庭に集まった民衆の前で深々とお辞儀をしたといわれています。
200年以上前、王一家がヴェルサイユで過ごす最後の夜となったドラマが、この場所であったわけですね。
王の寝室には、東から昇る朝日が部屋を照らすようにきちんと位置づけられていて、太陽は西の庭園へと沈んでいきます。
全てが、王のこの寝室から、一日が始まるってとこでしょうかね。
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大理石の階段を上がってスタートすると、きらびやかな宮殿の部屋へと進んで行きます。
2・3部屋を過ぎたところで、「王の寝室」の手前に位置する「牛眼の間」があります。
天井と扉の間にある円い部分が牛の眼のようだから。
ルイ14世の一日は全て規則正しく動く。
起床から就寝まで全てが儀式化されていたし時間割が出来ているから、王が今どこで何をしているのかいつでもわかる。
「起床の儀」には許可を受けた一般の人々も寝室に入ることができたので、王の起床時間前からヴェルサイユ、パリ、地方からたくさんの人々が集まったそうです。
王が起きるのを待ち、指名を受けた者が順番に通されます。
やっぱり予約制とか、順番待ちがあったのでしょうか。 |
ルイ14世は起床のあと大勢の人の前で身支度をしたり、毎日長い時間をかけて儀式をキッチリやっていたそうです。
トイレも、です。
こういった公けの儀式って、本人は自分が決めたことだから苦でもなかっただろうけど、後に続く王にとってはこれはキツイなぁと思ってしまう。
現在公開されている「王の寝室」ですが、実際にこの部屋を寝室として主に使用していたのはルイ14世の時代だったそうで、ルイ15世の寝室は別の場所に部屋があります。
表向きは王の寝室であっても、ここではなんだか落ち着けないですよ。
やっぱり疲れちゃうんでしょうね。
ルイ15世は離宮やプライベートな部屋で過ごすことを好んでいたようです。 |
ヴェルサイユの冬は厳しいものだったようで、当時の秋冬は宮殿の窓は閉め切ったまま。
お風呂に入る習慣もないし、臭いは本当にすごかったのではないかと思います。
さすがに香水は手放せないものだったわけですが、臭いをごまかすためだけではなかったようです。
当時のご婦人方のドレスはウエストをギュ〜っとしめていて内臓はどこへ?ってくらいです。
実際に相当大変だったようで、酸欠、貧血はしょっちゅうで、バッタバタ倒れていたらしいのです。
倒れたときの気付け薬として役立てたもの、それが香水だったそうです。
ヴェルサイユでは当時、何かあると気を失って倒れるってワザが流行ったなんて話しがあります。
ベルばらでもジャンヌが気絶する演技をして注目を集めてましたね・・・
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