フランス歴史ろまん | フランスぶらり | |||
モンサンミシェル修道院 | ||||
ノルマンディー地方にある「モンサンミシェル」は1979年に世界遺産に登録され、今では世界一有名でお金持ちの修道院ということです。 私が滞在したときは偶然にも満潮を向かえる日ということで、すっぽりと浮かんだモンサンミシェルを見ることができると思ったのですが、モンサンミシェル島内のホテルに泊まったので孤島となったこの島の中で満潮をむかえることになりました。 この修道院はゴシックとロマネスク様式の建築が最上階まで続き、とても美しい回廊もあります。 城壁周りを歩いて上がって行ったのですが、この日は風がとても強くて前に進むのが本当に大変でした。 フランスに来るとどうもトイレ事情についていろいろと聞く機会があるのですが、この修道院でもトイレに関する小ネタを耳にしました。 単純に修道院の中からは上から下に向けてと用を足していたそうです。 窓ガラスのない窓みたいな部分に部屋に向かって座る格好で、そのまま下へと落とす・・・ ということで、壷なども使わずに本当にそのまんま外に向かって落としていたということです。 |
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潮は夕方には徐々に押し寄せてきていたのですが、まだその干潟を歩いている人がいます。 それも結構な距離まで行っているので戻ってこられるのかと心配になるほどで、この干潟は実際に触れてみるとわかるのですが、甘くみると大変でちょっと足元をつけてみてもベッタンとタコの吸盤のように強く吸い付くのです。 足首まで入れたらドロッとした砂と水の強さで抜けなくなりそうです! まわりがそんな感じだったので、まだまだ孤島になってしまうまでには時間がありそうだと思って島内の「ラ・メール・プーラール」で夕食をとりました。 |
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モンサンミシェルの名物はなんといってもオムレツですが、このラ・メール・プーラールは中でも有名だとか。 入口では卵をリズムにあわせて泡立てる音が聞こえるのでそこで立ち止まる人がたくさんいます。 私はこのお店ではなくてモンサンミシェルに着く前に行った島の近くのレストランでオムレツを食べたのですが、修道院側の眺めのいい場所をテラスにしているのでモンサンミシェルが一望。 落ち着いた雰囲気で前菜からデザートまであってオムレツの上にはふんわりと泡立てた卵白がかけてありました。 味は普段食べるオムレツとは違ってすごくあっさりしたものでした。 修道院のまわりの野原には羊の群れがいるのですが、この辺りの草しか食べていない羊はとてもおいしいとのことです。 しかしあの羊たちを前にしてそんなことを言われると、なんだか複雑な心境です。 |
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レストランでは魚がメインの夕食をとってワインも飲んですっかり上機嫌でした。 そろそろ潮が押し迫っているかな?とドキドキしながら店を出ます。 ところが・・・・・ エッ!? いやほんとに 「え〜!?」という感じでした。 なんと既に修道院の第一の門まですっかり水が迫ってきている、というか完全に満ちてる。 あわてて門の外に出ようしたけど、もう水位が上がっているのでそれ以上は進めませんでした。 徐々に満ちていく状況を観察したかったのに、のんびり食べている場合じゃなかった・・・ 仕方がないのであきらめて、今度は細い路地に入って階段を上がっていきます。 下を眺めるともうすっかりモンサンミシェルは孤島になっていて、暗闇の中で後ろを振り返ると島全体がライトアップされています! 向こう岸には明朝まで行くことは出来ないという状況を思うとドキドキでしたが、なかなか経験することのないとても貴重な体験でした。 |
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翌朝、夜が明ける前に島内を歩くと、星が輝いていた空がだんだんと明るくなっていきます。 夕べはアっという間に満ちた潮はすっかりひいて、また干潟が出てきて道路も姿をみせていました。 小さくてわかりづらいと思いますが、この写真は島の上から撮っていて、左側にミニチュアのように写っているのは乗用車やツアーバス、右側は潮がひいて干潟が見えている状態です。 私が島に行ったのはオフシーズンでしたが、島内の道は狭く急な階段が多いので、シーズンの頃は登る人と降りる人とすれ違いながら歩くのが大変だということです。 冬は確かに寒いし、島は上に行くほど風も強く本当に吹き飛ばされるかと思うほどでしたが、モンサンミシェルへ行くのはこの時期もなかなかだと思いました。 ライトアップされる夜は本当に幻想的な世界でした。 |
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