フランス歴史ろまん | フランスぶらり | |||
ルーアン 〜聖女ジャンヌダルク〜 | ||||
ルーアンは画家のモネが何度も描いた大聖堂や古くから残る石畳がとっても印象的な街です。 中世を思わせるような大聖堂や石畳とは対照的に大きなショッピングモールもあり、たくさんの若者ででにぎわっていました。 細い路地を入ると昔のままの古い家が並んでいて、その中には今にも倒れそうに傾いている家もあって驚きです。 大丈夫なのか心配になりますが、地震のないフランスでは問題ないようで、傾いたままの状態で人々は暮らしているようです。 ルーアンの大聖堂の尖塔はみごとな高さですがそこをめがけて雷が落ちたりもしてるらしいんですね、やっぱり。 こういった歴史的建造物をまもっていくためには、何度も改修をしたりと本当に大変だろうと思います。 大聖堂の近くで名物クロックムッシュという名物料理を食べました。 サンドイッチのまわりを焼いてあるホットサンドなんですが、それ自体よりも脇役のポテトのボリュームに驚きです。 わざわざフレンチフライって言わせるくらいで、ポテトは本来フランスが発祥ということらしいのですが、イギリスやアメリカの大ざっぱさと同じで豪快なポテトでした。 |
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15世紀、英国との百年戦争のさなかに突如あらわれた少女、ジャンヌダルク。 ルーアンはそのジャンヌダルクが処刑されてしまい、最後の地となった場所です。 ジャンヌは13歳のときに聖ミカエルのお告げを耳にしたと言い、フランスを救うために16歳で故郷のドンレミ村を旅立ちました。 今ではとても信じられない話ですが、この神がった少女の噂はたちまち広がり、ジャンヌダルクは王太子シャルルに初めて面会したときに、宮廷が誰が本当の王太子なのかジャンヌにはわざと知らせずにいたにもかかわらず、すぐに王太子の前に進んでいったと言われています。 ジャンヌダルクに出会った王太子シャルルは、彼女の力に懸けて軍をあたえます。 10代の小娘が指揮官であることに納得せず、最初はフランス軍の兵士は誰も従わなかったのですが、国を守ろうとするその意志とジャンヌの持つ不思議な力に魅了され、次第に志をひとつにします。 ジャンヌは本当に神がかった少女たったのかまるで奇跡が起きたように、それまで負けっぱなしだったフランス軍はイングランド軍に勝利し、当時占領されていたオルレアンの街の開放を果たします。 イングランドに押さえつけられていたシャルル七世の王位でしたが戴冠式は無事に行われ、その場に立ち会ったジャンヌダルクは旗を手にこの時まさに英雄でした! 勢いづいたジャンヌダルクは、次にパリへと軍をひきます。 しかし王位に就いたシャルルにとってすでにジャンヌダルクは用が済んだ邪魔者でした。 国の後ろ盾を完全に失ってしまった軍は次第に力が弱まり、ジャンヌはイングランド軍に捕らえられてしまいました。 そんなジャンヌダルクをシャルルはあっさりと見捨ててしまい、イングランド軍によって裁判にかけられてしまうのです。 ジャンヌダルクの裁判、これは本当に卑劣なものでした。 字の読めないジャンヌに嘘の説明をして誓約書にサインをさせ、騙したのです。 裁判でのジャンヌダルクの発言を異端者とし、教会側が下したのは火刑でした。 それは当時、魔女と言われた者が受ける刑であり、そのときジャンヌダルクはわずか19歳でした。 ルーアンの広場はジャンヌダルクが散ったその場所であり、そして彼女を偲ぶ聖ジャンヌ・ダルク記念教会があります。 ただここは、ヨーロッパで目にする教会とは思えないような近代的というか不思議な外観なので驚きます。 |
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ジャンヌダルクを動かした聖ミカエルのお告げや彼女に起こった奇跡的な出来事、軍の勝利。 なんとも信じられないことばっかりです。 神がかった少女がいるという噂がどんどん流れて、敵陣はジャンヌダルクの旗をとっても恐れていたようです。 ヨーロッパの歴史には宗教が大きくかかわっていて当時の人たちの暮らしは宗教と一体だったわけで、やっぱりそういった力を信じていたのでしょう。 ジャンヌダルクが遠く離れた故郷の家族を思った言葉、これには涙が出ました。
祖国を救うために立ち上がったジャンヌダルク。 フランスが平和をむかえた日にはまた故郷に戻り、家族と一緒に静かに暮らすことを願っていたのでしょうか。 |
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